【営業が苦手で辛いあなたへ】もう無理しない!「売らない営業」で自然に顧客が集まる信頼構築セールス入門

信頼構築セールス入門

「営業って、なんだか苦手で…」「お客様に売り込むのが、どうしても苦痛なんです…」

その気持ち、よくわかります(^^♪

個人でビジネスを立ち上げたり、フリーランスとして活動したり、あるいは中小企業の舵取りをしたり。。。。どうしても、実際の売上をあげるとなると、セールスが非常に重要な経営要素になってきます。きっと、あんたも、そうではありませんか?

ただ、日々、情熱を持って仕事に取り組んでいるあなたが、もし営業に対して、苦手だなぁ、苦痛だなぁ、嫌だなぁ。。。なんて風に感じているなら、まず知っていただきたいことがあります。

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実は、その気持ち、決して間違っていません。

むしろ、これからの時代に、お客様と長く良好な関係を築き、ビジネスを成功させるためには、とても大切な感覚なのかもしれません。

なぜなら、「買ってください!」と強く迫る昔ながらの営業スタイルや、相手に強引に売りつけていくような営業手法は、お客様を疲れさせ、あなた自身の心をも消耗させてしまうことが多いからです。

でも、落ち込まないでください。あなたが大切にしている誠実さや、お客様を想う気持ちを活かして、ストレスなく自然とお客様に選ばれ、ビジネスを成長させていく方法、それが「売らない営業」=「信頼構築セールス」なのです。

この記事は、難しい専門知識や、謎の複雑な仕組み、海外の有名マーケッターの名前や前提知識をを知らなくても大丈夫です。

なるべくカンタンに、あなたの「営業が苦手」という気持ちに寄り添いながら、一歩ずつ、その考え方と実践方法を解き明かしていきたいと思います!

この記事のポイント! あなたはこんな未来を手に入れられます

  • なぜ「売ろう」と焦ると逆効果なのか、その理由がスッキリ分かります。
  • 営業が苦手なあなたのままでも、お客様に喜ばれ、選ばれる方法が見つかります。
  • 日本の偉人たちの知恵も参考に、地に足のついた信頼されるビジネスの築き方が学べます。
  • 罪悪感やストレスから解放され、自信を持ってお客様と向き合えるようになります。

もう、無理に力づくの「できる営業マン」を演じる必要はありません。あなたの良さを最大限に活かす、新しいセールスの形を一緒に見つけていきましょう。

目次

なぜ「売る」と、かえってお客様は離れていくのか?

売り込みが、お客様の「心のシャッター」を降ろさせる理由

あなたは、こんな経験ありませんか?洋服屋さんで、ただ見ているだけなのに、店員さんがすぐに寄ってきて、「これ、すごく人気なんですよ!」「お客様に絶対お似合いです!」と、立て続けに話しかけてくる。なんだか居心地が悪くなって、そっとお店を出てしまった…という経験。

これは、お客様が店員さんの「売りたい!」という気持ちを敏感に感じ取って、無意識のうちに「心のシャッター」をガラガラと下ろしてしまっている状態です。人は、自分のペースを乱されたり、何かを強制されたりすると、本能的に抵抗を感じるものなのです。

「従来の営業」と「信頼構築セールス」の違い

観点従来の営業信頼構築セールス(売らない営業)
焦点商品・自社の都合顧客の課題・成功・理想の未来
ゴール短期的な売上・契約獲得長期的な信頼関係・顧客満足・成功支援
コミュニケーション一方的・説得・自社アピール中心双方向・傾聴・質問・課題解決の提案中心
顧客との関係性取引相手(売る人 vs 買う人)パートナー・伴走者(共に未来を創る)
マインドセット「獲得」「達成」「説得」「貢献」「奉仕」「理解」「共感」
時間軸短期決戦・即効性重視長期育成・じっくり関係性を育む
主な活動プッシュ型アプローチ、クロージング価値提供、情報発信、相談対応、関係構築

お客様が本当に欲しいのは「モノ」ではなく「素敵な変化」

よく、セールスやマーケティングの世界では言われることですが、お客様は、ドリルが欲しいのではなく、「壁に穴を開けたい」のです。

ダイエット食品が欲しいのではなく、「痩せて健康的になりたい」「痩せて異性にもてたい」「綺麗になって自信を持ちたい」のです。

つまり、お客様が本当に求めているのは、商品そのものではなく、その商品によって得られる「問題の解決」や「より良い未来への変化」なのです。

商品は、あくまでその変化を手に入れるための道具(手段)にすぎません。

それなのに、「この商品はすごいんです!」と道具の説明ばかりされたり、「買ってください!」と売り手の都合ばかりを感じさせられたりすると、「この人は、私の本当の気持ちを分かってくれていないな」と感じ、心が離れていってしまうのです。

茶道の達人、千利休に学ぶ「引き算」の大切さ 朝顔の話

昔の話になりますが、安土桃山時代に活躍した茶道の達人、千利休(せんのりきゅう)という人がいました。彼は、豊臣秀吉という天下人をもてなす際、庭に咲き誇っていた朝顔をすべて摘み取り、茶室にたった一輪だけを飾った、という有名な逸話があります。

たくさんの花で飾るのではなく、あえて一輪に絞ることで、その花の美しさや、もてなす側の深い心遣いを際立たせたのです。

これは、現代のビジネスにも通じます。

情報が溢れる今、商品の良い点をあれもこれもと並べ立てて売り込む(足し算)のではなく、お客様にとって「本当に大切な価値」は何かを見極め、それをシンプルに、丁寧に伝える(引き算)ことは重要です。

この経営姿勢が、お客様の心に深く響き、本物の信頼を生むのではないでしょうか。

専門性や、USP(独自の強み)をより強化していく考え方に例えられそうです。

「売らない営業」を支える3つの大切な心構え

では、「売らない営業」を実践するために、具体的にどんな心構えでいれば良いのでしょうか? 3つのポイントに分けて見ていきましょう。

心構え①:「買われなくても大丈夫」  焦りや執着を手放す勇気

「えっ、買われなくてもいいなんて思ったら、売れなくなるんじゃない?」と不安に思うかもしれませんね。でも、ここで大切な考え方があります。

アメリカで多くの起業家を成功に導いているマイロン・ゴールデン(Myron Golden)氏という人がいます。彼は、セールスの達人でもありますが、こう断言します。

「私はね、目の前のお客様が私から商品を買ってくれなくても、心の底から全く問題ないと思っているんだよ」と。

なぜ、そんな風に思えるのでしょうか?

それは、「平均の法則」という考え方を知っているからです。(これは、僕も確率という考え方で、同じようにセールスにとりくんでいました。)難しく考える必要はありません。

「例えば、プロ野球のバッターは、3割打てば一流と言われます。つまり、10回打席に立っても、ヒットを打てないことが7回もあるわけです。毎回必ずヒットを打とうと力みすぎたら、かえって打てなくなってしまいますよね。セールスも同じです。『10人に丁寧に商品の価値をお伝えしたら、そのうち1人か2人が興味を持ってくれるかな』というくらいの確率(平均値)を、自分なりに知っておくのです。そうすれば、たとえ目の前の人に断られたとしても、『これは、次の1人に出会うための自然なプロセスなんだ』と、落ち着いて受け止めることができます。」

「この人に絶対に買ってもらわなければ!」という焦りや執着を手放すことで、あなたの心には余裕が生まれます。

そして、不思議なことに、そのリラックスした余裕のある態度が、逆にお客様に安心感を与え、「なんだかこの人、信頼できそうだな」「この人から話を聞いてみたいな」と思わせる魅力に繋がるのです。

ただこれは、マイロン・ゴールデン(Myron Golden)氏だけでなく、ベテランの良く売る営業マンは、殆どが、こういった自分なりの基準や経験則、確率論を持っていると思います。

あなたも、この平均、確率で考える方法を取り入れて下さい。

心構え②:畑を耕す心 – 日々の価値提供が未来を創る

江戸時代に、貧しい農村を立て直すために活躍した二宮金次郎(にのみやきんじろう、後の尊徳)という人物がいます。薪を背負って本を読む姿は、勤勉さの象徴として有名ですね。

彼が大切にした考え方の一つに「積小為大(せきしょういだい)」という言葉があります。

これは、「小さな努力や良い行いをコツコツと積み重ねていけば、やがて大きな成果に繋がる」という意味です。

「売らない営業」も、まさにこの考え方と同じです。すぐに売上という「収穫」を求めるのではなく、まずは畑を耕す農家のような心で、お客様にとって役立つ情報を発信し続けることが大切です。

  • 畑を耕す = あなたの専門分野について深く学び、知識や経験を蓄えること。
  • 種をまく = ブログ、SNS、動画、メルマガなどで、お客様の悩み解決に役立つ情報や、新しい気づきを与えるコンテンツを発信すること(売り込みは不要!)。
  • 水や肥料をやる = 継続的に情報発信を続け、お客様からの質問に丁寧に答えたり、コメントで交流したりすること。
  • 太陽の光を浴びせる = 誠実な対応を心がけ、お客様との間に少しずつ信頼関係を築いていくこと。

このように、日々の地道な価値提供を続けていれば、あなたの「畑」は少しずつ豊かになり、お客様の方から「あなたの話をもっと聞きたい」「あなたの商品について知りたい」と、自然と「実り」を求めて集まってくるのです。

すぐに結果が出なくても、焦らないでください。

良い畑(信頼関係)を作るには、時間がかかるものなのです。

心構え③:心の状態が現実を創る  あなたの「あり方」が問われる

あなたは、「病は気から」という言葉を聞いたことがありますか?

気の持ちようが、体の健康にも影響するという意味ですね。実は、ビジネスや人生の成功においても、「心の状態」は非常に重要です。

中村天風(なかむら てんぷう)氏(1876年明治9年7月30日 – 1968年昭和43年12月1日)という、明治から昭和にかけて活躍した人物がいます。

彼は、自身が重い結核を克服した経験などから、心と体を一体として捉え、心の持ち方次第で、健康も、運命も、より良く変えていけるという「心身統一法」を説きました。彼の教えの中心は、常に「積極的」な心を持つこと、そして、自分の内なる力(潜在能力)を信じることでした。

この天風氏の教えは、多くの人々に影響を与えましたが、特に、日本を代表する経営者である松下幸之助(まつした こうのすけ)氏(パナソニック創業者)や稲盛和夫(いなもり かずお)氏(京セラ・KDDI創業者、JAL再建)が深く感銘を受け、自身の経営や人生の指針としていたことは有名です。

その他にも、経営コンサルタントの船井幸雄氏や、松岡修造や大谷翔平も影響を受けたと言われています。

僕も、中村天風さんの本は沢山持っていて、天風さんのだみ声がはいったCDなども持っています。僕のセールスマン時代には、車の中で、何回も天風さんのCDを聞いていました。積極的精神を強化し、メンタルを前向きにしたい方は非常におススメです。

なぜ、これほど多くの成功者が天風氏の教えに惹かれたのでしょうか?

それは、ビジネスの世界も、結局は「人」が行うものであり、リーダー自身の「心のあり方」が、組織の雰囲気や業績、そしてお客様との関係に大きな影響を与えるからです。

「売らない営業」においても、この「心の状態」は土台となります。

あなたが自分自身と自分の提供する価値を信じ、お客様に対して誠実で、前向きな気持ちで接することができれば、その自信や安定感、そして人間的な魅力は、自然と相手に伝わります。

「この人なら信頼できる」「この人から買いたい」と思わせる、目には見えないけれど強力な「影響力」となるのです。

売る前に勝負あり?信頼を築く「事前教育」と「価値提供」が鍵

「売らない営業」では、お客様と直接会って話す「前」の段階が非常に重要になります。それが、「事前教育」と「価値提供」です。

「事前教育」とは? お客様を賢く、そしてファンにする魔法

「教育」というと、なんだか偉そうで、難しく感じるかもしれませんが、ここでの意味は少し違います。「洗脳」のような怪しいものでは決してありません。

ここでの「事前教育」とは、あなたが扱っている商品やサービスに直接関係する・しないに関わらず、お客様が興味を持っているテーマや、抱えている悩みに関連する「役立つ情報」や「新しい視点」を、前もって提供し続けることです。

教育というと、確かに言葉の響きが少し変な感じになるので、教育でなければ、商談前のしっかりとっした準備や段取り、情報提供といった別の表現でもOKです。

例えば、あなたがダイエットの専門家なら、具体的な商品名を出す前に、「健康的に痩せるための食事の基本」「リバウンドしない運動のコツ」「ダイエット中のメンタルの保ち方」といった情報を発信します。

あなたがITツールの専門家なら、「業務効率を上げるための無料ツール活用法」「テレワークを快適にするための環境設定」「このITノウハウで、売上を伸ばす方法とアメリカの事例」などを教える。

このように、まずはお客様の知識レベルを高め、問題解決のヒントを与え、お客様自身のために、賢くなってもらうお手伝いをするのです。

そうすることで、お客様は「この人は詳しいな」「いつも役立つ良い情報をくれるな」と、あなたに対して専門家としての信頼を寄せるようになります。

信頼されてからセールスをするのと、信頼されていないのにセールスするのでは、雲泥の違いがあります。

日本の近代化を導いた福沢諭吉に学ぶ「知は力なり」の実践

明治時代に、日本の近代化に大きく貢献した福沢諭吉(ふくざわ ゆきち)という高名な人物がいます。最近まで、一万円札の顔になっていましたよね。

慶應義塾大学の創設者であり、『学問のすゝめ』という本を書いたことでも有名です。

『学問のすゝめ』には、「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」という有名な一節がありますが、彼は、人が平等であるためには、学問、つまり「知識」を身につけることが非常に重要だと説きました。

知識があれば、物事を正しく判断し、自立して生きていくことができる、と考えたのです。

確かに、正しい知識や情報がないと、本当にビジネスでは、トンデモナイことになります。

これは、ビジネスにおける「事前教育」と全く同じ考え方です。

あなたが、お客様に価値ある情報(知識)を提供し続けることは、お客様がより良い選択をし、問題を解決し、理想の未来に近づくための「力」を与えることなのです。

そして、その知識を与えてくれたあなたに対して、お客様は自然と「感謝」と「信頼」の念を抱くようになります。

福沢諭吉が、当時の日本人に与えてくれた知識や情報や学問の大切に、多くの日本人が感謝をしているからこそ、日本の1万円札の顔になっていたのでしょう。(新しい顔は渋沢栄一になりましたが。。。)

セールスやマーケティングでも、間違えた施策をしてお客様から大クレームが来たり、また売上が立たないことばかりをしてしまって(例えばSNSの投稿ばかり熱心にしてしまい、肝心のセールスが全くうまく行かず、結果、低収入で終わってしまうことなど。。。)、大変な目にあう方が非常に沢山います。

あなたも、是非、事前にちゃんとした知識や情報をつかんでいきましょう!(このブログを読んでいるあなたは、かなり情報取得センスがあります!)

マイロン・ゴールデン氏の実践:無料の情報発信が「信頼貯金」になる

再び、アメリカの起業家マイロン・ゴールデン(Myron Golden)氏の話に戻りましょう。

彼は、自身のYouTubeチャンネルで、ビジネスや自己啓発に関する質の高い情報を、大量に、無料で提供し続けています。動画の中で「私の商品を買ってください!」と直接的に言うことは滅多にありません。

なぜ、そんなことをするのでしょうか?

それは、無料での価値提供が、銀行にお金を預けるように、お客様との間に「信頼貯金」を積み重ねる行為だと知っているからです。

視聴者は、彼の動画を見るたびに、「今回も勉強になったな」「この人の考え方は面白いな」と感じ、少しずつ彼への信頼残高が増えていきます。

そして、貯金が十分に貯まった頃に、彼が何か有料のサービスや商品を紹介すると、「いつもお世話になっているから」「この人の言うことなら間違いないだろう」と、多くの人が喜んで購入するのです。

あなたも、ブログ、SNS、YouTube、メルマガなどを通じて、出し惜しみせずに価値ある情報を発信し続けることで、見込み客との間に「信頼貯金」を貯めていくことができます。

「タイミング」と「ご縁」 信頼が実を結び、お客様になる瞬間

一生懸命、価値を提供し、信頼貯金を積み重ねていても、すぐに売上に繋がるとは限りません。

なぜなら、そこには「タイミング」という、もう一つの重要な要素があるからです。

あなたは港を照らす灯台であれ 追いかけるより「見つけてもらう」存在に

例えばですが、夜の海を航行する船にとって、港の場所を知らせる灯台は命綱です。

灯台は、自ら船を探し回ったり、追いかけたりはしません。ただ、その場所で、力強く光を放ち続けるだけです。そして、その光を必要としている船が、自ら灯台を目指してやってくるのです。

あなたのビジネスも、この灯台のようであるべきです。

  • 光を放つ = あなたの専門知識や経験に基づいた価値ある情報を、様々な媒体で発信し続けること。あなたの存在や提供できる価値を、世の中に知らせること。
  • その場で輝き続ける = 焦ってお客様を探し回るのではなく、自分の専門性を磨き、いつでも最高の価値を提供できる準備を整えておくこと。

そうすれば、あなたの価値(光)を本当に必要としているお客様(船)が、お客様自身のタイミングで、「助けてほしい」「相談したい」と、あなたを見つけてくれるのです。

もちろん、カンフル剤的に、クリスマスキャンペーンや年末年始キャンペーン、新発売のキャンペーンなど、様々な施策も時には必要かもしれません。

しかし、まずは、しっかりとした価値提供、情報提供で、未来のお客様に信用して頂くようになるのが大事ではないでしょうか?

大谷翔平選手は例外中の例外で、圧倒的存在のカリスマかもしれませんが、普段の礼儀礼節、品行方正さが、沢山のCMのオファーとなり、一説では、この副業で年収150億円近くとのこと。羨ましいですね。。(笑)

大谷翔平選手の副業(主にスポンサー契約や広告収入)による年収は、2025年時点で非常に高額であると報じられています。米スポーツ経済メディア「Sportico」によると、2025年の大谷選手の総収入は約1億200万ドル(約151億8500万円)で、そのうち副収入(スポンサー収入など)が1億ドル(約148億8800万円)を占めるとされています。これは年俸の200万ドル(約3億円)を大きく上回り、MLB選手の中で副収入としては突出した額です。

主なスポンサーには、ポルシェ、日本航空、三菱UFJ銀行、セイコー、コーセー、伊藤園、ニューバランス、日清製粉ウェルナなど約20のブランドが含まれており、これらの契約が副収入の主要な源泉となっています。 また、2024年の副収入は約107億円(7000万ドル)と推定されており、年々増加傾向にあります。

このような巨額の副収入は、大谷選手の国際的なスター性とブランド価値の高さに起因しており、今後もさらなる増加が見込まれています。(: 金額は為替レート(1ドル≈148円)に基づく概算で、実際の金額は契約内容や時期により異なる場合があります。)

あの日の電話は運命? テイラー(仕立て屋)の実話が示す「ご縁」の力

マイオン・ゴールデン氏が、全く知らないテイラー(オーダースーツの仕立て屋さん)から突然電話を受け、最終的に26万円もするスーツを購入したという話があります。

なぜ、見ず知らずの相手から高額な商品を買ったのでしょうか? テイラーのセールストークが抜群に上手かったから?

いいえ、理由はもっとシンプルでした。

マイオン氏が「ちょうど、良いスーツを仕立ててくれる人を探していた」からです

このテイラーは、おそらく様々な方法で、マイオン氏のような人にアプローチを続けていたのでしょう。そして、数あるアプローチの中で、たまたまマイオン氏の必要性が最高潮に達した「まさにその時」に、コンタクトを取ることに成功したのです。

どんなに素晴らしい商品やサービスも、お客様が必要としていない時に無理に勧めても、響きません。逆に、お客様が「欲しい!」と思っているタイミングであれば、少し背中を押すだけで、スムーズに購入へと繋がることがあります。

日本では、人と人、あるいは人と物事との巡り合わせを「ご縁(ごえん)」と呼ぶことがありますね。ビジネスにおいても、この「ご縁」は大切です。日々の価値提供や信頼構築は、この「ご縁」が訪れた時に、しっかりと掴むための準備運動なのです。

僕は大学を卒業して最初に就職した会社は、OA機器の販売会社でした。ビジネスフォンやコピー機を売る仕事です。もちろん、なかなか売れないので、毎日、がむしゃらに100軒は、小さな中小企業を飛び回って営業していました。。。

そんなある日のこと、東京の代々木で、初めて飛び込み営業をしたマンションの一室の小さな会社が、設立したばかりで、丁度、会社で使うビジネスフォンとコピー機を買おうと思っていたということで、すんなりと契約になって、すごくうれしかった記憶があります。まさに、ラッキーパンチです(笑)。

営業やビジネスで、タイミングは本当に重要で、あなたのビジネスでも、こういうラッキーな契約、売上が必ずあると思います。チャンスを逃さないようにしましょう!

「信用」こそが最大の資本なり 日本的経営の神髄に触れる

日本のビジネスの歴史を振り返ると、成功した多くの経営者が「信用」を何よりも大切にしてきたことが分かります。

  • 松下幸之助氏は、「お客様大事」を徹底し、お客様からの信頼を事業の基盤としました。
  • 「日本資本主義の父」と呼ばれる渋沢栄一氏は、「道徳と経済は一つである(道徳経済合一)」と説き、利益を追求することと、人として正しい道を行うことは両立すると考えました。彼は、目先の利益よりも、社会への貢献や人々からの信用を重んじることこそが、永続的な事業の発展に繋がると信じて実践し、生涯で約500もの会社の設立・育成に関わりました。

また、アメリカのJ.F.ケネディ大統領が尊敬する日本人として上杉鷹山(うえすぎ ようざん)の名を挙げた話も有名です。

上杉鷹山は、江戸時代の米沢藩(現在の山形県)の藩主で、破綻寸前だった藩を、領民の生活を第一に考えた改革と、自身の倹約など清廉な姿勢によって立て直した名君です。これも、リーダーの誠実さと、民衆からの信頼がいかに大切かを示すエピソードと言えるでしょう。

上杉鷹山の政治マネージメントは、「民のための政治」の模範と言われています(私も鷹山公に学ばなくては。。。)

これらの例が示すように、お客様や社会からの「信用」は、お金と同じか、それ以上に大切な「資本」なのです。

「売らない営業」とは、まさに、この最も大切な資本である「信用」を、日々の活動を通じて着実に築き上げていくプロセスと言えます。

世界で急速に利用が広がる対話式AI「ChatGPT」 開発したアメリカのベンチャー企業OpenAIのCEO・サム・アルトマンさんも、マスコミに出たり、仕立てのいい服を着たりしながら、投資家や政府関係者とあって、巨額の出資金を引き出しています。

まさにスーパーセールスです。

究極の引き寄せ?「自分が源泉」となって理想のお客様を呼ぶ法則

「売らない営業」を実践していく上で、もう一つ、非常に興味深く、そして強力な法則があります。それは、「あなた自身がどうあるか」が、引き寄せるお客様の質を決める、という考え方です。

あなたは鏡? 「与える人」にこそ、良きお客様は集まる

仏教には「因果応報(いんがおうほう)」という言葉がありますね。自分の行い(原因)が、良いことも悪いことも、いずれ自分に結果として返ってくる、という意味です。「善因善果(ぜんいんぜんか)」「悪因悪果(あくいんあっか)」という言葉もあります。

これは、不思議とビジネスの世界にも当てはまります。

中村天風氏も、心のあり方が現実に影響すると説きましたが、特にお金との関わり方において、こんな法則があるのです。

「あなたが、他者の提供する価値に対して、感謝と共に、気持ちよく、そして正当な対価を支払える人であるかどうか?」

もしあなたが、誰かの商品やサービス、知識や経験に対して、「高いな」と値切ってばかりいたり、「無料でなんとか手に入れよう」と考えたりするのではなく、「素晴らしい価値をありがとう!」と心から感謝し、喜んでお金を支払うことができる人であれば…。

驚くべきことに、あなたの商品やサービスに対しても、その価値を正しく理解し、感謝と共に、気持ちよく対価を支払ってくれる「質の高いお客様」が集まりやすくなるのです。

これは、「鏡の法則」とも言えます。

あなたがお客様に「こうあってほしい」と願う姿(価値を認め、喜んで支払う)を、まずあなた自身が、他の誰かに対して実践することが非常に重要です。

あなたのしたこと、やったことは、不思議と、まるで鏡のように、あなたに返ってくるのです。

日本には「お互い様(おたがいさま)」という素敵な言葉がありますね。

困ったときは助け合う、持ちつ持たれつの精神です。ビジネスにおいても、買い手と売り手は対等な人間としてのパートナー。あなたが他の人の価値を尊重し、気持ちよく支払う姿勢は、巡り巡って、あなた自身のビジネスにも豊かさをもたらすのです。

ですから、中村天風や、上杉鷹山がお手本となるように、有言実行、笑顔でいる、明るくいる、愛情のある人でいる、勇気をもって生きていくことが重要になるのです。

暗い顔、暗い言葉、暗い考え、暗い言動は、暗い人生を引き寄せてしまうということなのでしょう。。。恐ろしいです。僕も気を付けます。

高額な商品やサービスでも大丈夫!信頼を土台にした販売プロセス

「安いものなら売らない営業でもいいかもしれないけど、高額な商品はやっぱり売り込まないと売れないのでは?」と思う方もいるかもしれません。

でも、実は高額商品ほど、一般的に思われている売込みではなく、「売らない営業」=「信頼構築セールス」のアプローチが有効なのです。

なぜなら、高額な買い物ほど、お客様は「失敗したくない」という気持ちが強く、機能や価格以上に「誰から買うか」「この人を信頼できるか」を重視するからです。

カフェ業態では、異例の、1人2000円越えの異色の店が今、大流行です。丸亀製麺などの運営で知られるトリドールホールディングスが手がけるカフェ「コナズ珈琲」。

ハワイアンがコンセプトの店ですが、平日から1時間以上待ち。

値段が高くても、行列が出来るってなかなかすごいことです。あなたの近くに、もしコナズ珈琲があれば、一度、勉強がてらお出かけください。

ビジネスは、こういう売れてる店や商品や会社などを「体感」しにいくって、大事だと思うのです。机の上で考えてるより、フィールドワークです!

なぜ「見せる」→「話す」→「決める」の3ステップが有効なのか?

高額商品を扱う際の「信頼ベース」3ステップ

ステップ(段階)目的主な活動・手法例
① 見せる (Show)認知獲得・価値提示・興味喚起セミナー, ウェビナー, ブログ記事, 動画, 説明会, 事例紹介
② 話す (Talk)個別理解・ニーズ把握・信頼関係構築個別相談会, 体験セッション, Zoom面談, 電話相談, ヒアリング
③ 決める (Decide)最適な提案・お客様による最終判断状況に合わせた提案書作成, 質疑応答, 判断を尊重する
コンサルや士業、コーチなどのサービス業の方は特に注目!

高額商品を扱う多くの成功者が実践している、お客様に安心感を与え、自然な流れで購入へと導くための、王道の3ステップがあります。

「見せる」段階(認知・価値提示)まず、あなたの専門性や、あなたの商品・サービスがお客様にもたらす素晴らしい未来(価値)を、一度に多くの人(1対多)に向けて広く伝えます。

  • 具体例: セミナー開催、ウェビナー(オンラインセミナー)配信、説明会、質の高いブログ記事、教育的な動画コンテンツなど。最近では、YouTubeで活動している会計士や弁護士などのエリート職の方も非常に多いです。
  • ポイント: ここでは商品を直接売り込むのではなく、あくまで価値を伝え、興味を持ってもらうことに集中します。アップル社の共同創業者であり、プレゼンの天才と言われたスティーブ・ジョブズ氏は、製品発表会で、単なる機能説明ではなく、その製品が人々の生活をどう変えるか、という夢や未来を語りかけ、聴衆を熱狂させました。彼のように、お客様がワクワクするような体験価値を示すことが重要です。

「話す」段階(個別理解・関係構築)「見せる」段階で興味を持ってくれた方と、今度は1対1で、じっくりと向き合います。

  • 具体例: 個別相談会、体験セッション、Zoomでのオンライン面談、電話相談など。
  • ポイント: ここで大切なのは、相手の話を深く聞き、その人特有の悩みや課題、理想の状態を正確に理解することです。そして、「この人は私のことを真剣に考えてくれている」と感じてもらえるような、温かい信頼関係を築きます。ここでも、まだ無理に売る必要はありません。大事なのは、人は、理解を求めている!ということです。

「決める」段階(最終判断)1対1の対話を通じて、お客様との間にしっかりとした信頼関係が築かれ、「この人から買いたい」「このサービスを受けたい」という気持ちが高まったと判断できたら、初めて具体的な商品・サービスの提案を行います。

  • ポイント: ここでの提案は、お客様の状況に合わせた最適なプランであるべきです。そして、最終的に購入するかどうかは、お客様自身に判断を委ねます。最初から、「絶対に買った方がいいですよ!」と強く迫るのではなく、「もし、これがあなたの問題解決に役立つとお感じなら、ぜひご購入ください」というスタンスです。ただ、相手が迷っていたら、決断をこちらからうながしてあげて、強くおススメすることはありです。

    お客様をぐずぐず迷わせてっしまうのはダメです。あなたがリードしてあげる、導いてあげる、GOALに向かわせてあげるということは必要です。

この3ステップを踏むことで、お客様は十分に情報を得て、納得し、安心した上で、高額な商品やサービスであっても、自らの意志で購入を決断することができるのです。

根本的に競争から抜け出せ!ピーター・ティールの「Zero to One」思考

さらに進んだ考え方として、アメリカの著名な起業家であり投資家でもあるピーター・ティール氏(オンライン決済サービスPayPalの共同創業者)が提唱する「Zero to One(ゼロ・トゥ・ワン)」という考え方があります。

これは、「既存の市場で他社と激しく競争する(1からnへ)のではなく、全く新しい価値を持つ独自の市場を創造する(0から1へ)」という考え方です。

もし、あなたの商品やサービスが、他にはない圧倒的な独自性や価値を持っていれば、お客様は「これを買うなら、あなたからしか買えない」という状況になります。

そうなれば、価格競争に巻き込まれることもなく、そもそも「売り込む」必要すらなくなるかもしれません。

これは、中小企業や個人にとっては、「市場を独占する」という意味ではなく、「自分の得意な分野で、誰にも負けない独自の強みや専門性を確立し、その分野の第一人者になる」と考えると分かりやすいでしょう。

「この悩みなら、あの専門家(あなた)に相談するのが一番だ」と、お客様から指名される存在になることを目指すのです。

この分野の法律相談を大阪でするなら田中弁護士だ、この町でピアノを習うなら山田先生だ!などといった具合です。

日本の強みを再認識 世界で輝く「信頼」をベースにしたビジネス

ここまで、「売らない営業」の考え方や、それを支える日本の偉人たちの知恵について見てきました。最後に、こうしたアプローチが、現代のグローバルなビジネスシーンにおいても、十分に通用する力を持っていることを確認しましょう。

世界が認める日本のものづくりやサービスの価値

例えば、トヨタ自動車の車が世界中で愛されているのはなぜでしょうか?

低価格だけが理由ではありませんね。「カイゼン」と呼ばれる日々の改善活動に裏打ちされた高い品質と信頼性、そして、顧客や部品メーカー(サプライヤー)との長期的な関係を大切にする姿勢が、世界中の人々から信頼を得ているからです。

また、任天堂のゲーム機やソフトが世代を超えて楽しまれているのは、単に最新技術を追いかけるだけでなく、「他にはない、新しい楽しさ」という独自の価値を追求し続けているからです。

これらの例は、品質へのこだわり、顧客との信頼関係、独自の価値創造といった、私たちが議論してきた「売らない営業」の根底にある要素が、日本の強みとして、世界でも高く評価されている証拠と言えるでしょう。

ですから、あなたが大切にしている誠実さや、お客様への想い、品質へのこだわりは、決して時代遅れではありません。

むしろ、これからの時代に、そして世界にも通用する、普遍的な価値なのです。

「信頼構築セールス」3つの心構え まとめ

マインドセットポイント(キーワード)実践のヒント
1.「買われなくても大丈夫」焦り・執着を手放す平均の法則を理解する。結果をコントロールしようとしない。余裕を持つ。良い商品やサービスは一定の確率で売れる。
2. 畑を耕す心日々の価値提供・積小為大すぐに見返りを求めず、役立つ情報を発信し続ける。信頼貯金を意識する。
3. 心の状態が現実を創る積極精神・自己信頼・健康ポジティブな言葉や思考を心がける。心身のコンディションを整える。

まとめ 【営業 苦手】は最高の武器になる!「売らない営業」で信頼と未来を切り拓こう

ここまで長い記事でしたが、いかがでしたでしょうか? もしあなたが、これまで「営業が苦手だ…」と悩み、自分を責めていたとしたら、もうその必要はありません。

あなたのその誠実さ、お客様を大切に想う心、そして簡単に妥協しないこだわりこそが、これからの時代に求められる「信頼構築セールス」=「がつがつ売らない営業」において、何物にも代えがたい、最高の武器となるのです。

大切なのは、流暢なセールストークや、相手を説得するテクニックではありません。

  • お客様が本当に求めている変化に寄り添い、「価値」を提供し続けること。
  • 焦らず、日々の小さな積み重ねで、揺るぎない「信頼」を育むこと。
  • 然るべき「タイミング」と、人と人との「ご縁」を大切にすること。
  • そして何より、あなた自身が、お客様から信頼されるに値する、誠実で魅力的な人間であること。

それは、渋沢栄一が説いた「道徳と経済の両立」であり、二宮金次郎が実践した「積小為大」であり、福沢諭吉が示した「学問による啓蒙」であり、中村天風が説いた「積極的な心のあり方」でもあります。

そして、世界中の成功者たちが、形は違えど実践してきた普遍的な原則なのです。

「売らない営業」は、魔法のようにすぐに結果が出る方法ではないかもしれません。

しかし、それは、お客様と心からの繋がりを築き、罪悪感やストレスなく、長期的に、そしてあなた自身も心豊かに、ビジネスを成功へと導くための、最も確かな道です。

最後に、誤解の無いようにですが、今は、SNSやWEBで、詐欺案件や詐欺商品も多く、みんなが売ろう売ろうと必死な状態です。だから、がつがつ売るのではなく、ちょっと落ち着いたじっくりとしたがつがつ「売らない営業」という、考え方が必要なのであって、絶対に売るな!とか、消極的に売れ!という意味では決してありません。

あなたは、あなたの商品を売るべきです。

だからこそ、がつがつ売るな!という考えが大事で、ビジネスをしている以上、最終的には、しっかりと売ることをお忘れなく!

あなたも、是非、あなたの売上の新しい可能性への扉を開けてみませんか?


この記事でお伝えした重要ポイント(15選)

  • 「売りたい」気持ちが前に出ると、お客様は「心のシャッター」を下ろしてしまう。
  • お客様は「商品」ではなく「課題解決」や「理想の未来(変化)」を求めている。
  • 「買われなくても大丈夫」と思える心の余裕(執着の手放し)が、逆に信頼と魅力を生む(平均の法則)
  • 日々の地道な価値提供(情報発信など)は、未来の売上に繋がる信頼の種まき(二宮金次郎の積小為大)
  • 前向きで安定した「心のあり方」が、良い結果や人間関係を引き寄せる(中村天風)
  • お客様に役立つ情報を「売る前」に提供する「事前教育」が、信頼と購買意欲を高める(福沢諭吉)
  • 無理に追いかけず、灯台のように自分の価値を発信し続ければ、必要な人が「見つけて」くれる
  • どんなに良い商品も、お客様が必要とする「タイミング」でなければ響かない。「ご縁」を待つ準備が大切
  • ビジネスにおける最大の資本は「信用」。短期的な利益より長期的な信頼関係を築く(松下幸之助、渋沢栄一)
  • 自分が他者の価値を認め、気持ちよく対価を払える人になると、同じような良客が集まる(鏡の法則)
  • 高額商品は「見せる(1対多) → 話す(1対1) → 決める(委ねる)」のステップで、安心と納得感を醸成する
  • 他にない「独自の価値」を創造できれば、そもそも競争や売り込みが不要になる(ピーター・ティール)
  • 日本企業の成功事例(トヨタ、任天堂など)は、品質・信頼・顧客志向といった「売らない営業」に通じる価値が世界で通用することを示している
  • 「営業が苦手」という感覚は、誠実さの証であり、信頼が重要なこれからの時代には「武器」になり得る
  • 「売らない営業」とは、テクニックではなく、信頼を基盤とした、持続可能で、自分もお客様も幸せになるビジネスの「あり方」である
  • あなたはあなたの商品やサービスを売らなくてはなりません。だからこそ、周りと同じようにがつがつするのではなく、しっかりと正攻法で、きちんとしたセールスをしていきましょう

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