こんにちは。ざなまけものセールス研究所の塚田です。
昨今のインバウンド客の増大、宿泊業ブームで、業界が過当競争になり、人材不足、利益率低下のトレンドに入る中、あなたの売上や利益確保の状況はおいかがでしょうか?
まず、一つ、質問です。
あなたの宿は、OTA、つまり楽天トラベルや、じゃらんさんなどによる「手数料支払い、利益率圧迫問題」に対して対策をうっているでしょうか?
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なかなか普段の業務が忙しい中、厳しい質問に聞こえたかもしれません。
しかし、このOTAによる利益率圧迫問題は、9割近くのホテル・旅館が悩んでいる紛れもない経営上の問題、課題、「痛み」になっています。
建物の修繕やクーラー暖房などの設備費用、保険代、高騰する電気ガス水道料金、そして重税、高額な社会保険の支払いのことを考えたら、「売上の10%~20%」を他社さんに持っていかれるのは、非常に苦しいはずです。。。
毎月、売上の10%〜20%という大きすぎる手数料をOTAに支払い、熾烈な価格競争に身を投じ、ようやく得たお客様の顧客情報は、場合によっては一部しか自分には手に入らずに、OTAのもの。さらにクーポン、広告費。。。
増え続ける競合他社施設。他の競合エリア・観光地。ものすごい税金社会保険。。。
これでは、どれだけ素晴らしいおもてなしをしても、経営はなかなか苦しいままで、自社の資産は一向に積み上がりません。いつまでたったって苦しいはずです。。。この疲弊感、大変さは、このままでは、来年も、再来年も続くはずです。。。
具体的に計算してみましょう。
仮にですが、客室数50室、平均客室単価35,000円、稼働率60%、OTA経由率70%の立地の良い、人気旅館があったとします。(売上年間3億8325万円、OTA売上約2億6827万円)
年間のOTAへの支払手数料は、15%で計算しても、実に4024万円を超えます。
4024万円!!
あなたも一度、是非、自社施設の「OTA手数料」がいくらかかっているか計算して下さい。
これは、新しい露天風呂付き客室を1室作れるほどの金額です。
優秀なスタッフを何人も雇用できる金額です。外壁を修理したり、銀行融資を返済したり、または、社員のお給料、社長、役員の給料アップだって出来る金額です。
そのお金が、毎年あなたの宿から静かに、当たり前のように流れ出ているのです。。。。
「もう、そんなことはわかっている!!」
「だから、自社予約を増やそうと思って、SNSもブログも頑張っているが、一向に成果が出ない」
もしそう感じているなら、この記事はあなたのためのものです。
この記事は、5分で読めるような小手先のテクニック集ではありません。
15000字を超える、一つの「オンライン・コンサルティング」ほどの情報量です。
この記事では、なぜ、あなたの自社HPブログが、「集客」に失敗するのか、その根本原因を3つの罠から解き明かし、プロが実践する利益最大化のための「キーワード戦略」を、具体的な事例と共に「5つのステップ」で完全に解説します。
この記事を最後まで読み終え、実行に移すことができたとき、あなたは未来に希望を持ち、ライバルホテル、ライバル旅館、ライバル宿泊施設に負けないで集客戦略をえがくことができます。
あおり系の広告のように、すぐに、カンタンに、売上利益が3倍!「だから僕たちに100万円下さい!!」とかではなく、コツコツ真面目に取り組むことによって、圧倒的な自社の強みをつくっていくコンテンツ資産の積み上げ戦略です。
もう二度と、わけのわからないWEB広告屋さん、SNS業者さん、MEOコンサルタントに高額なお金を成果も上がらないのに支払い、OTAの顔色を伺いながら、クーポンを乱発しまくり、利益が出ないと嘆き悲しむこともなくなるでしょう。。。。
本当に、ホテル旅館は、お金がかかる商売です。
放っておいても、固定資産税や、保険代金、建物の修繕費、そして人を雇えば税金、社会保険がかかってきます。布団やシーツの洗濯代、クリーニング代もかかるでしょう。。。(T_T)
今日から是非あなたも、少しでも、利益が残るための施策はやっていきましょう。
まずは、集客のため、HP内ブログに入れ込んでいく「コンテンツ資産」積み上げ戦略、その重要部分のキーワード戦略を中心に解説していきます。
- OTA手数料で毎年数百万円、数千万円が消えていく「見えない赤字構造」
- 9割のホテル旅館が陥る「3つのキーワード選定の罠」
- ライバル不在の“お宝キーワード”を見抜くシンプルな方法
- 自社HPを「未来の利益を生むコンテンツ資産」に変える具体策
- プロが実践する【利益最大化の5ステップ】を徹底解説
【大前提】部屋を「埋める」作業から、未来の「資産を築く」思考へ

本題に入る前に、最も重要な集客、セールスの思考の転換についてお話しなければなりません。
多くの集客担当者は、無意識のうちに「部屋を埋める」ことだけを考えています。今日の稼働率、今月の売上。それはもちろん重要です。しかし、その思考のままでは、永遠にOTAの手数料地獄から抜け出せません。
プロのマーケターは、全く違う視点を持っています。
彼らは、ブログを「未来の利益を生み出す、デジタル資産(顧客の認知、集客を生み続けるシステム)を築く」行為だと捉えています。
OTA依存の「埋める」思考 | 資産を築く「マーケター」思考 |
目先の空室を埋めるのに必死 | 利益率も、将来のことも考えて集客方法を考える |
OTA経由の予約依存、OTAに何社も加入 | OTA依存は危険なので自社集客の対策をする |
顧客名簿、メールアドレスが取れないことがある | 中長期的な顧客とのご縁を作りを大切にし関係性を強化する |
何の考えもなくただブログ記事を書いて終わり | キーワード選定、SEO、AIの活用を考えながらコンテンツ資産(優良なブログ記事)を中長期的に構築する |
この思考の転換なくして、この先の戦術は一切意味を成しません。
あなたの仕事は、部屋を埋める「作業員」ではありません。
あなたの仕事は、未来の利益を中長期的にきちんと築く「建築家」、堅牢なお城を建てる「戦略家」になることです。
なぜあなたのブログはスルーされるのか?9割がハマる「キーワード選定」3つの罠

思考の転換ができたあなたに、本質的な戦術をお伝えします。
なぜ、ほとんどのホテル、旅館の宿泊施設のブログ記事が、誰にも読まれず、成果も出ずに終わるのか。それは、これから解説する3つの致命的な「罠(落とし穴)」にハマっているからです。
落とし穴①キーワード選定において月間検索ボリュームが大きすぎる所で記事を書いちゃう罠
キーワード選定において月間検索ボリュームが大きすぎる所で記事を書いては、強い記事に「埋もれて」、あなたの記事が上位で検索結果に表示されません!
Web担当者が最初に教わるのが、書きたい記事のキーワードの「検索ボリュームを調べましょう」という言葉です。そして、多くの人が「箱根 温泉」(月間検索数 90,500回)のような、検索回数の多いキーワードで記事を書いてしまいます。
しかし、考えてみてください。
「箱根 温泉」と検索する人は、どんな状態でしょうか?
「どこかいい温泉ないかなあ」と、漠然と情報を探しているだけです。まだ、あなたの宿に泊まることなど微塵も考えていない、あなたの宿に対しては、購入意欲の極めて低い、漠然とした層なのです。
さらに、検索結果上位には楽天、じゃらん、一休、JTBといった「すごく強い立派な総合ブランド百貨店」が立ち並びます。個人商店、小さな街の小さなお店の「専門店」であるあなたの宿が、このビッグキーワードで彼らに勝つことは、無理です。
せっかく書いた記事も、他の強いライバル記事に負けて、上位表示されません。
小さな1人の兵隊が、竹やりで、アメリカやロシアや中国と戦うくらい無理があります。
教訓
検索ボリューム数が大きい所で、コンテンツ記事を書こうとするのは、最初から負け戦。基本的に、中小のホテル旅館宿泊業者は、「強敵」と戦ってはダメです。
大きな検索ボリュームのビッグキーワードではなく、最初は、月間検索ボリュームが50でもいいから(例:「箱根 温泉 子連れ ヴィラ」などの3語、4語ロングテールキーワード)、自分が記事を書いて、検索結果上位になれそうなところで勝負(記事を書いて)していきましょう。
先に1つだけ有料級の答えを具体的なキーワードで教えますと、箱根界隈の独立系の宿の方は、そのまま参考になると思いますが、
例えば、「箱根 ウェルカムベビー おすすめ」というキーワード


上記の通り、allintitleは、「2つ」で極端な穴場お宝キーワードで、挙句に、検索上に出てくるこの2つは、ちゃんとしたブログ記事にもなっていません。但し、月間検索ボリュームは、「90」です。(※2025年9月現在)
月間検索ボリュームこそ、90しかないですが、僕なら、このキーワードで、しっかりとした自分の宿のブログ記事を書きます。
だって、このキーワード「箱根 ウェルカムベビー おすすめ」は、明らかに、箱根で旅行に行きたい方が、赤ちゃん連れでも歓迎してくれるおすすめの宿を探している意図があるキーワードだからです。
月間検索ボリュームは、「90」でも、非常に価値のあるキーワードで、しかも、箱根中のホテルや旅館が誰も記事化、資産化していない!!のです!!
恐ろしいことです。
要は、こんな穴場があるし、あなたの主戦場の観光地でも、まだ、資産化できるキーワードが転がってるはずです。
要は、こういう勝てる所で勝ち、自分のサイトにそういう記事を積み上げていき、盤石の態勢を築いていくことが、非常に重要だということです!
落とし穴②お宝キーワードの見つけ方とその判断の仕方を知らない罠
次に、少し勉強熱心な担当者がハマるのが、allintitle
などで、ライバル記事が少ないと思って、そのキーワードでだけ記事を書いてたら良いと思ってしまうことです。
「競合がいないキーワードを見つけました!」と喜ぶ。それは良いことです。
しかし、そのキーワードが、間接的にはありますが、期待ほどすぐに直接的に予約に繋がることは、あまりありません。
お客様が予約したいと思うようなキーワードではないケースが、意外に多いからです。(先程の、「箱根 ウェルカムベビー おすすめ」は、検索者の心の中に購買意欲があるキーワードなので、予約、売上につながりやすいキーワードです。)
ある程度のそのキーワードで検索ボリュームがあるのであれば、自社HP(ブログ)アカウントを育てるという意味では、ブログ記事にして資産化していく意味があります。
なぜ、ブログ記事にしていく意味があるかというと、予約に直接的につながらないキーワードでも、あなたのHP(ブログ)が、例えば、箱根に関しての権威あるサイトになっていき、しかも、その記事の中で、あなたの宿の予約に誘導していくこともできる(間接的予約ねらい)からです。
allintitleを使った事例:とある伊豆の旅館
以下はある例え話です。
考え方を見て下さい。

Web担当者のAさんは、「allintitle:伊豆 温泉 11月 おすすめ」 という、競合があまりいないキーワードを発見。「これだ!」と確信し、11月のおすすめ情報を満載した力作の記事を公開しました。しかし、数ヶ月経っても、その記事からの予約はゼロ。
なぜか? このキーワードで検索する人の多くは、実は、「宿」を探しているのではありませんでした。
「11月の伊豆って、紅葉は見頃かな?」「どんなイベントがあるかな?」といった旅行の“計画段階に過ぎず、宿泊予約という決定段階には程遠かったのです。(こういうこともあるので、気を付けて下さいという意味です。)
しかし、こういった記事を、ある程度の検索ボリュームがあって、このキーワードで検索している人たちがいて、あなたの書いたブログ記事が、Googleの検索結果上位表示ができそうなら、この記事を書く意味もあります。
なぜなら、あなたのそのHPのアカウントが、「一部」の11月の伊豆のおすすめの温泉宿を探している検索者の意図を満たした有意義な記事を書いていることになり、あなたのアカウントが伊豆の情報や伊豆の有意義な情報を発信しているサイトとして、育っていくからです。

実際に、新しくGoogleの導入された「AIモード」という検索結果表示画面でも、下の方で、「雲風々、湯めぐりの宿桂川、あらい旅館」などの情報も出てきています。
ですから、予約が来ないからと言って、すぐに嘆くのは早いです。
そのキーワードの裏側にある「検索意図」や「予約への距離感」を読み解けば、ある程度の判断もついてきますが、あまり考え込みすぎてもブログ記事が書けなくなってしまいます。
まずは、allintitleなどで、ライバル記事が少ないお宝キーワードを発見したら、すぐに予約につながるかどうかだけにこだわり過ぎないで、実際のGoogleの検索結果の表示画面を見ながら、どういう記事がGoogleが上位表示させているのかを見ながら、他のライバル記事よりも良い記事を、まずは書いていきましょう。
そのあなたが書いたブログ記事の最後に、「伊豆の温泉に11月に行きたいと考えている人に、おすすめの宿があります!」と最後にあなたの宿を宣伝すれば、あなたの宿は認知されていくでしょう。
でも、「検索者の検索意図」(11月に伊豆の温泉にいって、カピパラでもみたいなと思ってる人)と微妙にずれているわけですから、直接予約の効果効能は薄いということです。
でも、効果効能がないわけではないという微妙なところです(笑)。
結論は、あんまり考えすぎても仕方がないから、自分の宿に関係性関連性のあるキーワードで、ライバル記事が少ないか、弱いなら、記事を書いて、HP内に積み上げていき、資産化していきましょう。
教訓:
そのキーワードの「検索意図」を読むことは大事。あなたの各記事が、直接予約を狙った記事にするのか、それとも認知を広げるためのモノなのか、自分の中で区別して、コンテンツ記事を積みあげて資産化していきましょう。
予約を獲得するための記事を書きたいなら:
直接予約を狙った記事は、「伊豆 旅館 記念日 サプライズ」「伊豆 夏休み 子連れ旅行 おすすめ」のような、予約意欲が非常に高いキーワードで書き、直接的なコンバージョンを狙います。
まずは、ラッコキーワードで、網羅的にキーワードを拾い上げて、キーワードを調査していきましょう。
ラッコキーワードでは、月間検索ボリュームは取得できますか?
Google検索における月間検索数の取得は有料プランにてご利用いただけます。
ラッコキーワードの説明によれば、推測データや古い過去データを流用したりせず、鮮度の高い最新のデータを取得しているとのことです。僕はラッコキーワードのライトプラン990円/月あたり(年払いの料金:11880円/年)を払っています。
ホテル旅館業のWeb初心者への解説 allintitleとは何か?その使い方や意味
allintitle
とは、Google検索をより高度に、そして正確に行うためのキーワードの探し方の一つです。
これを使って検索すると、指定したすべてのキーワードが、そのウェブページのタイトル(titleタグ)に含まれているページだけを、あなたのGoogleの検索結果に表示させることができます。
allintitleの使い方
Googleの検索窓に、以下のように入力します。allintitle:キーワードA キーワードB キーワードC
【具体例】
例えば、淡路島でプライベートプール付きの宿に関する競合サイトを調べたい場合、以下のように検索します。
allintitle:淡路島 ヴィラ プライベートプール
この検索を行うと、ページのタイトルに「淡路島」と「ヴィラ」と「プライベートプール」という3つの単語がすべて含まれているページ「だけ」が、検索結果として表示されます。
何のために使うのか?(SEOにおける活用法)
allintitle
の主な用途は、簡易的な競合(ライバル記事)調査です。
ウェブページのタイトルは、SEOにおいて最も重要な要素の一つです。
「Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)」の略で、Googleなどの検索エンジンの検索結果でウェブサイトが上位に表示されるようにウェブサイトの内容を最適化する施策
引用:Googleより
タイトルに特定のキーワードを入れるということは、そのページの作成者が「このキーワードで上位表示させたい」と強く意識している証拠です。
つまり、allintitle:
で検索したときの検索結果の件数を見ることで、「そのキーワードを本気で狙っている競合ページが、世の中にどのくらい存在するのか」を、おおよそ把握することができるのです。
この件数が少なければ少ないほど、例えば10件以下であれば、そのキーワードは競争が激しくない「お宝キーワード」である可能性が超高い、と判断する簡易的な指標になります。
つまり、ライバルが少ない、不在の場合で、検索ボリュームがある程度あれば、あなたがまずは書いていくべきキーワードの記事になります。
注意点
allintitle
は便利なやり方ですが、あくまで簡易的な指標に過ぎないことを忘れてはいけません。
Googleの検索結果の件数が少なくても、その数少ない競合サイトが非常に強力(大手企業や専門サイトなど)な場合、上位表示は困難です。
逆にallintitleの件数が多くても、質の低いスカスカのブログ記事のサイトばかりであれば、参入の余地(あなたが記事を書く余地)はあります。
そのため、プロのSEO分析では、allintitle
を入り口としつつも、専用ツールを使って競合サイトの強さ(ドメインパワー)や記事の質などを総合的に判断していますが、比較的、金額も高いので、まずは、安価なラッコキーワードというツールだけ使えばいいでしょう。
というか、基本的には、まずラッコキーワードを使って、自分の目視でいいので、alllintitleが10以下~20以下くらいのキーワードを狙っていくのが良いでしょう。
もちろん実際の検索した結果のGoogleの画面も、どういう記事が上位表示されているのかを、ちゃんと見て下さい。
あなたの狙ったキーワードで、allintitleが7つくらいしかライバル記事がいなかったとしても、ポータルサイトや大手の強いホテル旅館がそのキーワードの記事を書いている場合は、いずれ書いていくとしても、最初の段階では避けた方が良いでしょう。
何度もいいますが、検索結果に上位表示させるという戦いの中では、相手が強いと負けてしまうからです。
最初は、ライバルがいないところか、ライバル記事が弱い所をゲリラのように狙って、AIに相談しながら記事を作成していって下さい。
僕もそうしています。そして、小さな南国石垣島のヴィラが、月間1万アクセス以上くる事態になってしまいました。

落とし穴③:最高の「こだわり」記事が、誰にも読まれず“空振り”する悲劇
宿の「こだわり」や「哲学」を語る記事は、そのホテルや旅館にとって宝物です。こういう記事は、宿の魂であり、お客様が最終的に「この宿に泊まりたい」と決める、最も強力な後押しになります。
では、なぜそれが「罠」になりうるのでしょうか?
それは、最高の宝物を、間違った相手に、間違ったタイミングで見せようとしてしまうからです。これが、多くの善意に満ちた宿が陥る、非常にもったいない悲劇です。
【事例:ある九州の温泉旅館】
料理長が特に力を入れている「有機野菜を使った創作和食」について、食材の産地から調理法まで、熱意のこもった長文の記事を毎月更新していました。しかし、アクセスは全く集まりません。
なぜか?
お客様は「有機野菜 旅館 九州」とは検索しません。
彼らが検索するのは「黒川温泉 部屋食 個室 旅館」や「還暦祝いにおすすめの宿 別府温泉」といった、具体的な利用シーンや解決したい課題なのです。
この料理長が特に力を入れている「有機野菜を使った創作和食」記事自体は、宿の魅力を伝える素晴らしいコンテンツです。問題はたった一つ。この記事を検索者の意図とずれた「新規集客」の入り口で使おうとしたことです。
戦略の基本:コンテンツ記事の「役割」を明確に分ける
成功する宿のブログは、記事の役割を明確に2種類に分けています。
①「集客用」の記事 悩みを解決する入口の記事
これは、まだあなたの宿を知らないお客様が、Google検索を通じて初めてサイトを訪れるための入り口となる記事です。「九州 部屋食 個室 旅館」のような、お客様の「悩み」や「欲望」キーワードを狙って書きます。ここでの目的はただ一つ、お客様の悩みを解決し、まずはサイトの中に入ってもらうことです。もちろん予約も狙っていきます。
②「ファン化・成約用」の記事 こだわりや想いを伝える記事
宿の「こだわり」や「哲学」を語る記事です。集客用の記事を読んであなたの宿に興味を持ったお客様に対して、「なぜ、うちはこんなに朝食にこだわるのか」「三代目として、どんな想いでこの宿を継いだのか」を熱く語ります。この記事は、お客様の心を掴み、「ファン」にし、最後の予約ボタンを押させるためのものです。
検索から来たお客様は、まず「この宿は自分の悩みを解決してくれるのか?」という点だけを見ています。
そこでいきなり、検索の意図と関係のない、このホテルの社長の「創業秘話」を語られても、困惑するだけです。
まずは、入口(集客用記事)で課題や悩みを解決し、それから奥の応接室(ファン化・成約用記事)に通してから、ゆっくりとあなたの素晴らしい物語を語るべきなのです。
そのキーワードで検索してきたお客様の「検索意図」を、まず、しっかりと満たしてください。
教訓
原則は、宿のブログ記事を「集客用記事」と「ファン化・成約用記事」に分けます。
そのキーワードの検索者の意図を満たして、必要な情報を伝えて、それから、こだわりや、想いをのせた予約を狙える記事にもきてもらいましょう。
集客用の記事で予約を狙ってダメなわけではなく、あくまでまず、検索意図を満たすことが先決です。
その記事に内部リンクを貼ったり、集客用記事の最後に、「こちらの記事もどうぞ」という感じで、読者に、ああたの宿のこだわりが書いている記事に誘導していきましょう。
【利益最大化の5ステップ】プロが実践する「OTA依存脱却キーワード戦略™」

3つの罠を理解し、回避できるようになったあなたは、もうホテル旅館集客の上位10%のマーケターです。
上のようなテクニックやノウハウは、殆どのホテル旅館の集客担当者は知りません。
もちろん、インスタやYouTubeが得意で、そちらからすごく集客出来ているならそれでもOK。結果、オーライです。
でも、自社HP内に「ブログ記事を資産化してストックしていくこと」は、将来的な集客や経営、売上に、大変、貢献します。インスタや他のSNS、YouTubeのように、アカウントバン!の可能性も、自社のプラットフォームなのでありません。
ここからは、残りの90%が誰も知らない、利益を最大化するためのプロの思考プロセスを「5つのステップ」で完全解説します。
STEP1:誰を喜ばせたいのか? ── 「最高利益顧客」の“脳内”を言語化する
すべては、ここから始まります。一般的なペルソナ設定ではありません。問うべきは、たった一つ。
「あなたの宿に、最も多くのお金と、最も多くの笑顔を置いていってくれるお客様は、誰ですか?」
年間で最も高い料金を支払い、最も満足してくれ、そして友人に紹介までしてくれるような「最高のお客様(ロイヤルカスタマー)」。
その一人の人物を、徹底的に解像度高くイメージします。
✅どんな記念日に、誰と来てくれましたか?(還暦祝い、プロポーズ、結婚10周年記念…)
✅そのお客様が来る前に、本当に悩んでいたこと、不安だったことは何でしょう?(「サプライズは成功するだろうか」「両親は足が悪いが、お風呂は大丈夫だろうか?不便はないだろうか?」…)
✅そのお客様が、心の奥底で本当に望んでいた体験は何だったのでしょうか?(「ただ泊まる」のではなく、「一生の思い出を作りたい」「心から親孝行がしたい」…)
この「脳内」を言語化する(お客様の本当に気持ちを)ことで初めて、「記念日 サプライズ 旅館 〇〇」や「足の悪い親 温泉旅行 関東」といった、感情と利益に直結したキーワードの種が見えてくるのです。
相手のことを考えたり、今までのアンケートを見返したり、ライバルホテル、ライバル旅館のお客様の声を見に行って、どんどんラッコキーワードなどで、新たな穴場キーワードを発掘しに行きましょう!!
STEP2:お客様はいつ検索するのか? 予約までの相手の心を理解する!
最高のお客様が誰かがわかったら、次はそのお客様が予約に至るまでの「心の旅(カスタマージャーニー)」を地図に落とし込みます。
お客様の検索行動は、常に一直線ではないからです。
- 認知・興味フェーズ(旅の半年前〜3ヶ月前)
- 「そろそろ両親の還暦祝い、どうしようかな」
- 検索キーワード例: 「還暦祝い 何する」「60代 両親 プレゼント」「親孝行 旅行」
- コンテンツ例: 還暦祝いのアイデア集、還暦プレゼントランキング記事など。ここで宿の名前は、最後に少しすれておく程度にしておき、まずは情報提供で信頼を得る。
- 比較・検討フェーズ(旅の3ヶ月前〜1ヶ月前)
- 「旅行がいいな。どこか静かで、食事が美味しい温泉旅館はないだろうか」
- 検索キーワード例: 「還暦祝い 旅館 関東」「個室で食事ができる温泉宿」「バリアフリー 旅館 〇〇(地域名)」
- コンテンツ例: 具体的な宿選びのポイントを解説する記事。ここで初めて、自社の強みをアピールする。
- 予約・決定フェーズ(旅の1ヶ月前〜直前)
- 「あの宿が良さそう。具体的なプランや空室状況を知りたい」
- 検索キーワード例: 「〇〇旅館(宿名) 口コミ」「〇〇旅館 還暦祝いプラン」「〇〇旅館 アクセス」
- コンテンツ例: 予約前の不安を解消する「よくある質問」ページや、具体的なプラン紹介ページ。
このように、お客様の心の状態に合わせてキーワードとコンテンツを戦略的に配置することで、無駄なく見込み客を予約へと導くことができるのです。
あと、今どきのお客様は、レビューを気にします。
Googleマイビジネス(Googleマップ)のお客様のレビュー、評価、写真のアップも、ご宿者の方にお願いしておきましょう。写真は自社でもアップしていけます。ただ、お客様が投稿してくれる写真は、予約検討者にとっても説得力があり価値が高いです。

STEP3:いくらで売りたいのか? 「高単価プラン」から逆算してキーワードを“設計”する
いよいよ、コンテンツ資産構築のための具体的なブログ記事作成のキーワード選定です。
しかし、私たちは、キーワードをやぶからぼうに「探す」ことはしません。売りたいものから逆算して「設計」します。
【実践事例:淡路島のプライベートヴィラ】
最高利益顧客: プロポーズや特別な記念日を祝う、20代〜30代のカップル
【設計するキーワード】
- 感情・欲望系: 「淡路島 プロポーズ ホテル」「淡路島 記念日 サプライズ 宿」「誰にも会わない 宿 淡路島」
- 機能・設備系: 「淡路島 プライベートプール ヴィラ 2人」「部屋食 豪華 宿 淡路島」「カップル 貸切り 淡路島」
これらのキーワードで検索する人は、価格よりも「特別な体験価値」を求めています。彼らにとって、1泊15万円は「費用」ではなく、一生の思い出を作るための最高の思い出つくりのための「投資」なのです。
逆に、「淡路島 ホテル 格安」や「淡路島 ホテル コスパ」といったキーワードは、たとえ検索数が多くても、ターゲット顧客と全く異なるため、完全に無視します。
これらのキーワードを類推してから、ラッコキーワードなどで実際にお客様が検索している言葉そのものを確認していきます。
あまり、答えばかり言うと、私の手の内を明かしすぎてしまうので、ここではもう言わないですが、先程、説明したような、ラッコキーワード+allintitle+実際の検索結果に出てくる競合記事を見ることによって、あなたが書くべき記事が見つかるはずです。
あなたは、ライバル記事が弱い所で、コンテンツ資産記事をまず積み上げていくのが、基本的なやるべきことです。
これが、利益を最大化するキーワード設計です。あなたの宿の価値を、理解してくれそうな、高く評価してくれそうなお客様だけを集めるための、極めて戦略的な認知、集客、コンテンツ資産化戦略なのです。
STEP4:どうやってGoogleを味方につけるか? 「コンテンツ生態系」を構築する
設計したキーワードを元に記事を書いていきますが、決して一本一本をバラバラに書いてはいけません。Googleとお客様から「この分野の専門家だ」と認められるために、複数の記事が連携し合う「コンテンツ生態系(トピッククラスター)」を意図的に構築します。
✅沖縄の宿泊業者なら、沖縄の旅行者の為の記事を書く。
✅山梨の宿泊業者なら、山梨の旅行者の為の記事を書く。
✅京都の宿泊業者なら、京都の旅行者の為の記事を書く。
そういう専門性のある記事グループをつくっていくということです。
これは、地域No.1の「オリジナル観光ガイドブック」をネット上に作り上げるイメージです。
- 中心となる記事(ピラーページ):
例
[淡路島 カップル旅行 完全ガイド]
- このテーマに関するあらゆる情報を網羅した、辞書のようなまとめ記事。
- それを支える記事群(クラスターコンテンツ):
[淡路島の夜景が綺麗なレストラン5選]
[カップルにおすすめの淡路島アクティビティプログラム]
[サプライズに使える淡路島のケーキ屋さん]
[淡路島で絶対外さないお土産リスト]
そして、これらの記事群から中心記事へ、中心記事から各記事へと、戦略的に内部リンクを張り巡らせます。
これにより、Googleは「このサイトは、淡路島のカップル旅行について、日本で最も詳しいサイトの一つだな」と判断し、サイト全体の評価を飛躍的に高めてくれます。
結果として、個々の記事が驚くほどGoogleで、上位表示されやすくなるのです。ですから、宿泊業者であるあなたは、あなたの宿泊施設のあるエリアの専門家になって、そこのエリアの記事を書いていって下さい。
STEP5:答えはどこにあるのか? お客様の「検索クエリ」を分析し、改善し続ける
記事を公開したら、仕事は半分終わりです。残りの半分は、お客様との「対話」です。
Google Search Consoleという無料ツールを使えば、お客様が「実際にどんな言葉で検索して、あなたの記事にたどり着いたか」という生の声(検索クエリ)を見ることができます。
この中には、あなたが予想もしなかった、金脈のようなキーワードが眠っています。
- 当初狙ったキーワードでは流入がないが、思いがけない別のキーワードでアクセスが集まっている。
- 「〇〇旅館 キャンセル料 いつから」のような、予約直前の不安を示すキーワードで流入がある。
- 「〇〇旅館 近くのコンビニ」といった、宿泊者の利便性に関する検索が多い。
これらの「お客様の声」を元に、記事をリライト(追記・修正)し、新たな記事のネタにする。
この改善のサイクルを回し続けることで、あなたのブログは、机上の空論ではない、真にお客様に寄り添った「生きた資産」へと成長していくのです。
予約に直接つながる記事でなくても、例えば、「軽井沢 お土産 ○○」のようなキーワードの記事も「大切です。そのような記事でも、自社施設の認知はとれるし、自社施設を関連付けていくことはできるのです。
【TIPS】記事を公開したら、必ずやるべき「最初の一歩」Google Search Console
素晴らしい記事を書き終えたら、最後にもう一手間だけ加えましょう。それは、Googleに「新しい記事を公開しました」と、こちらから直接知らせに行くことです。
これをやっておかないと、Googleがあなたの記事を見つけてくれるまで、数日から数週間かかってしまうことも。せっかくの資産ですから、一日でも早く働いてもらいましょう。
【操作手順】
- Google Search Consoleを開き、「URL検査」を選択
- 公開した記事のURLを入力し、「インデックス登録をリクエスト」をクリック
たったこれだけで、あなたの書いた大切な記事が検索結果に表示されるまでの時間を大幅に短縮できます。ぜひ、記事公開後の習慣にしてください。
あなたの選択肢は2つ。そして、私からの提案は1つ。

ここまで、長文の私のホテル旅館宿泊業者のための、コンテンツ資産構築のコンサルティング記事を読んでいただき、ありがとうございます。
今、あなたは、多くのライバルが知らない、OTA依存から脱却するための羅針盤と地図を手に入れました。目の前には、2つの道があります。
もちろん、それも素晴らしい挑戦です。しかし、航海の途中には、予期せぬ嵐や、地図にはない暗礁が待ち構えているかもしれません。また一人でやると、だいたい大幅に時間がかかったり、日常の忙しさで、目標までの航海が迷走しやすくなります。
それは、最も楽な選択かもしれません。しかし、5年後、10年後、あなたの宿の羅針盤は、まだあなた自身の手の中にあるでしょうか?
もし、あなたがどちらの道にも不安を感じているのなら。
私から、3つ目の道のご提案です。
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まずは、この30分間で、貴社のウェブサイトに眠る「利益の金脈」と「改善の最短ルート」を、一切の忖度なくお伝えします。
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- 貴社が今すぐ狙うべき「穴場お宝キーワード」を1つ提示します。
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【まとめ】9割のホテル旅館がはまるOTA手数料利益率圧迫問題。キーワード選定、コンテンツ資産で脱出せよ!のポイント
- OTAへの高額な手数料は、新しい客室を作れるほどの経営コスト。まずは支払額を計算し問題を直視しよう。
- 目先の「部屋を埋める」作業から、未来の利益を生むブログという「デジタル資産」を築く思考に切り替えよう。
- 「箱根 温泉」のような検索数の多いキーワードは競合が強すぎるため、初心者は避けるのが賢明。
- 狙うべきは、検索数が少なくても予約意欲が高かったり、ライバル記事が弱い「お宝キーワード(ロングテールキーワード)」。
- 競合が少ないキーワードは「allintitle: キーワード」で簡易的に調査できる。まずはライバルがいない、または弱い場所で勝とう。
- キーワードの裏にある「検索意図」を読み解こう。すぐに予約したいのか、まだ情報収集段階なのかで書くべき内容が変わる。
- 宿の「こだわり」を語る記事は素晴らしいが、新規集客の入口ではない。まずは読者の「悩み」「疑問」「心配事」を記事で解決しよう。
- 記事の役割を、新規顧客向けの「集客用」と、ファンを作る「成約用」に明確に分けて戦略を立てよう。
- 誰に一番喜んでほしいか?最も利益をもたらしてくれる「最高のお客様」一人を具体的にイメージすることから始めよう。
- お客様が予約するまでの心の旅(認知→検討→決定)を理解し、各段階に合った情報を提供しよう。
- キーワードは闇雲に探すのではなく、売りたい「高単価プラン」から逆算して戦略的に「設計」する。
- 記事を1本ずつバラバラに書くのではなく、専門テーマに特化した記事群(コンテンツ生態系)を作ろう。
- 「まとめ記事」を中心に、複数の「個別記事」を内部リンクで繋ぐことで、サイト全体の評価が上がり、上位表示されやすくなる。
- 「Google Search Console」は必須ツール。お客様が実際に検索した言葉(検索クエリ)に改善のヒントが眠っている。
- ブログ記事は公開したら終わりではない。お客様の反応を見ながら改善を繰り返し、「生きた資産」へと育てていこう。
※国土交通省観光庁宿泊旅行統計調査
※Google の無料のビジネス プロフィールを使ってアピール

















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